解像度の定義が何かによるけど解像度のお話と悩みを話そう。
フルサイズを基準にすべてを考えれば、aps-cやマイクロフォーサーズはトリミングをしていることになる。
だからフルサイズは解像感がいいと言われるのだ。補足をすればaps-cとフルサイズで同じレンズを使うと(画素数にもよるが)aps-cと同じ画角までだったら余裕でトリミングができる。トリミングできる範囲の広さが画質のよさと思う。
するとやはりトリミングになってしまうマウントは不利だ。
特にマイクロフォーサーズや富士のXマウントはかわいそうに思う。
しかし実はそんな心配はある程度は不要だ。最近高画素機がフルサイズに多くなったためにあんまし強気で言うことができなくなったが、、、
なぜかというとセンサーサイズ相応にレンズ設計を行っているからだ。
その指標がMTF曲線だ。測定機器やら方法によって各社ばらつきがあるのは致し方ないがある程度の指標になる。あとは価格ドットコムやブロガーの比較記事を信じるしかない。
フルサイズの設計は
APS-Cは
空間周波数 15本/mm 空間周波数 45本/mm
テレ端のグラフ
マイクロフォーサーズは
100-400対決ということでフルサイズはキヤノンのLレンズ、APS-Cは富士フイルム、マイクロフォーサーズからはライカを選出した。
富士フイルムはメモリがなくて見にくいがぱっと見 富士フイルム、ライカ、キャノンの順に性能が高そうだ。
ちなみにMTFの見方は線が1または100に近いほど高性能と思ってくれて結構。100に近いほどにじみやぼやけがすくないと言うことを意味している。つまり解像度が高く見えるのだ。
勿論どんなにレンズのMTF曲線が素晴らしくてもそれを受け止めるカメラのセンサーがだめなら意味が無い。
この三つのグラフの横軸の長さがどれも違うのがわかると思う。これは写る範囲が影響している。グラフの右が画面の端っこでの解像度だ。中央部が一番左なのだ。
どのレンズも良いがキヤノンとライカは安定している。
とりま線の高さは似通っているとわかって頂けたと思う。
で、次に空間周波数に着目して欲しい。難しい話を抜きにすればその本数が多いほど基準が厳しいということだ。イメージとしては単位長さにたくさん細い線が書かれた紙をレンズを通してみるときのぼやけ具合の少なさがMTFで線の数が空間周波数だ。数が多いほど細かい線を使って実験しているのだ。
キヤノンは10本と30本、富士フイルムが15本と45本、パナライカが20本と40本(なおオリンパスは60本とかいう業界随一の厳しい基準でやっている)
パナの40本以外はクロップされるサイズと一致していることがわかる。それはなぜかというと同じレンズをフルサイズ、aps-c、マイクロフォーサーズで使うと写る範囲が違う。そして画素数が違う。小さいセンサーほど最近は画素数が多いのでレンズの単位面積にかける画質の負担が増える。
だからフルサイズのレンズをマイクロフォーサーズで使うとレンズの解像度が画素数に負けて画質が悪いなんてことがある。もちろんレンズ中央ほど画質はいいんだけどね。
ということで各社センサーサイズに見合ったレンズ設計を行っている。
すると"えーなんで富士フイルムとかライカのような良い感じのMTFをフルサイズで使えないのw"と思う。確かにそれらのレンズでフルサイズと同じ空間周波数を測れば素晴らしい結果であろう。
だがそれは無理だ。各社自分のセンサーに一番いい光が届くように設計しているのでフルサイズじゃ本来の性能を発揮できない。もしフルサイズでそんな設計ができたらものすごいでかいレンズになる。
ここが小さいセンサーほどレンズが小さくなる理由。また同時に設計も楽になる。ライトで広い範囲に光をあてるより狭い範囲に当てるほうが楽なのとおおよそ同じ。しかし、画素数の多くて小さいセンサーを使っているとレンズにかける負担が大きいので設計は簡単な反面高画質との両立が難しくなる。
反比例なのだ。
だからマイクロフォーサーズが近未来に1億画素のセンサーに耐えうるのかは不安である。
ソニーくんはやっているけどフルサイズで高性能なレンズ設計も難しいのでウン億画素になったあたりで画質に眠さが生まれるのではないかと思っている。
ここまででセンサーサイズの違っても画質が(レンズの性能次第だが)生まれにくいかもしれないことを証明した。
確かに日常の135mm程度なら大丈夫あるが野鳥のようなシビアな世界ではこれがまた沼なのだ。
軽く囓ってみて感じたのが
"こりゃ妥協しないとうつ病かホームレスになる"
ということだ。
野鳥は小さいものもいる。それらを超望遠レンズを使って捉えるのだ。小さい野鳥は敵に見つからないように木陰のような暗いとこにいたりする。
ご存じの通りカメラは暗いとこが大の苦手だ。いくらフルサイズであってもノイズ処理をしないと暗部に明白にノイズがでる。
ここでノイズ処理の多さと画質は反比例する。
しかし高感度でノイズを載せてがんばるのとどっちがましなのか?答えは私はまだ出てない。とりあえずマイクロフォーサーズマウントやAPS-Cは不利である。
現状凄い写真をあげる人はフルサイズ+超弩弓バズーカ+テレコン+APS-Cクロップそして仕上げのライトルームでテクスチャーやシャープネスの調製
をしているように思う。バズーカの運送は車がないと厳しいし三脚か一脚ないと持てないしと金が無限にかかる。鉄道写真も金がかかるが20mm先の小鳥の毛並みの解像度を求めるほうがよっぽど大変に思う。
バズーカだってフルサイズカメラだって車が買えるくらいの値段をする。それでやっと解像度が手に入るようだ。それが現在のカメラの最高の環境であるが人の欲望はとどまることはないだろう。つまり満足できるのかは不明。
でも確かに素晴らしい。
話が逸れたがMTFが非常に良いのはもはや前提としても解像度に差があるようだ。小鳥の毛並みの解像だ。ネットを見ていると手持ちで限界の解像度を出すのはソニーの100-400gm
がその一つのようだ。これにテレコンが某けんさく上位に出てくる人によるとイイらしい。しかし被写体が遠いとだめらしい。オリンパスのE-M1 Mark2にオリンパスの300mmF4に勝るというのだ。単焦点にズームが勝ったということだ。
確かにフルサイズセンサーということで余裕ある描写ができるのかもしれない。
こりゃすげぇMTFだ。テレ端はもはや敵は単焦点というレベルだ。特に素晴らしいレンズであろう。
一方オリンパス
正直ソニーに負けていますね。勿論MTF曲線は各社やり方が違うのでなんとも言えませんがね。
ニコンの300mmF4は
こっちもまた素晴らしい。ただソニーは想像以上だ。
以上からオリンパスの300mmがソニーのズームにMTFおよびセンサーサイズから敵わない可能性が高く、値段も重さも大きく変わらない時点で大分まずいのではないか。
オリンパスに最後に味方するのであれば元のレンズ自体はあくまで300mmの設計でそれをトリミングしているだけに対して光学的にソニーは400mmを実現しているのでトリミングにつよい。しかしやっぱEマウントと100-400気になります,,,,。グリップは絶対E-M1が素晴らしいけどね。