こんちわ。イヤホン沼は自分なりに答えを出せたのですが、ヘッドフォンは中々難しくてかなり悩んだのですが、自分なりに結論が出せました。
追記: 生産完了で二度と新品が買えなくなりました(´;ω;`)
- ヘッドフォン選びの難しさ
- 求めているヘッドホンの方向性
- 試聴した他のヘッドフォンの音の感想
- ATH-SR9の試聴時の感想
- 比較した上での感想
- ATH-SR9が届いた
- 購入して少し経ったSR9の音の感想
- バランス接続の効果
- 外観とかケースとか
- 音楽ジャンルごとの音の感想
ヘッドフォン選びの難しさ
ヘッドフォンはそもそもマイナー。
スマホの普及とともに、外で音楽を軽快に、ファッショナブルに楽しむためにイヤホンは発達してきた。
ところがヘッドフォンはあんまりそういう時代の波に乗っかっていない。
ヘッドフォンはやはりでかいし、重いし、オタクっぽさがある。というのも、元々はプロの音響関連の仕事をするエンジニアやオーディオマニアが使うものという印象があるからだろう。
最近ではノイキャンのおしゃれな見た目のヘッドフォンやゲーミング用のヘッドフォンがじわじわとキテイルが、音質は今一歩である。ソニーは良くやっていると思うけどね。
ポータブルとしてヘッドフォンを持ち歩く意義というのは現状そこまでない。
なので、本来の家でじっくり楽しむ用以上の存在にはなりにくい。そして、家用のものをわざわざ他人に見せたり布教することが少ないので、ファッションアイテムなどにはなりえず、結果的に閉鎖的になってるのかなぁなんて思う。
ヘッドフォンはそんなこんなで量販店ではイヤホンの台頭で領地を狭められ、店の奥の片隅に集められていることが多い。しかもアンダー1万円の安い機種ばかりが置かれている。
それほどまでに需要がないのだろう。しかしマニアの世界を少し覗けば、なんやかんや数はある。しかしどれも非常に高額である。
現状として、大手家電メーカーの出す1万円前後のものと、オーディオマニア向けの家専用のでっかくて高い拘りの一品の二極化が起こっている。
後者を私も試したが、今の自分の環境を鑑みるといろいろマッチしてない点があったのでやめた。
自分はあくまでポータブルオーディオでいきたいので、でっかいイヤホン端子のついたものや、バランス接続不能だったりめちゃくちゃ長いケーブルは不要なのである。
ということでその二者の中間のようなものを買おうと決めた。
価格帯としては2万~5万といったところ。これ以上の額では、本当に老舗オーディオメーカーのこだわりの逸品ばかりになる。それらはモデルチェンジがほぼなく何十年生き続けているものもある。それほど減価償却できないのか、技術的進化がないのだろう。いずれにしてもマイナーな世界である。
そのマイナーさゆえに試聴が難しい。
どーしよーもネーってことで中堅都市から大都会へ試聴の旅へ出ざるを得なかった。
自分の近辺では幸いなことに多少の売れ筋ヘッドフォンが置かれており、何度も試聴してその音質を見定めた。
だがしかし、私のバカ耳によって毎回その感想が変わる。そんなことでは一回しか行けない大都会で、はずれを引いたり誤った感想を持つ可能性だってあるのに。
そんなこんなで大都会へ
とはいえ超高額のヘッドフォンはそんなに置いていなかった。多少あるだけありがたいと思うしかない。交通費分の試聴をせねばならない。
求めているヘッドホンの方向性
できる限りオールマイティでかつポータブルユーズもできる感じ。
今まで低音に迫力のあるイヤホン派だったが、FD01という高音特化モデルのイヤホンにより趣向が変化しつつあった。
また、以前にヘッドホンを買ってからは冬場は音の出る耳当てとして重宝していた。寝る際はヘッドホン特有の空間の広さに感激した。
手持ちのヘッドフォンはMDR-1Aというモデルだが、低音よりでありイヤホン同様高音がいい感じで違和感のない音の機種が欲しいと思った。
高音特化のイヤホンにより解像度や音の煌めきや籠りにうるさくなってしまったのでそれらが改善されたらよいなくらい。
値段は5万円未満が理想
バランス接続可能
こんな感じ
試聴した他のヘッドフォンの音の感想
詳しくはこちらの記事に書きました。
以下簡易版です。
まず自分の相棒の
MDR-1A
・低音~中音よりでライブ動画などを非常に好ましく聞ける。音が近いので迫力があり値段も安くて良い。低音はぼわついてる印象を受けるが迫力があるから多めに見ている。最近のピュアとかハイレゾライクな音ではない。これしかヘッドフォン持ってないので基準となる音である。ヘッドフォン特有の音の空間がありつつ、それでいてパット聞いて多くの人が好みのサウンドに仕上がっている。楽しく聞ける良いやつだ。音色は暖色系
以下試聴による感想
MDR-1AM2
・MDR-1Aをブラッシュアップさせた音とのことだが、別物である。ピュアというよりハイレゾ向けという感じだ。ハイレゾの強調の少ないフラットな音に、高音をたっぷり、低音を少し盛ることで楽しく聞けて空気感も感じれると思ったのだろう。音源にもよるが、椎名林檎や凛として時雨の高音は刺さる刺さる。低音はMDR-1Aより控えめだがある程度の量が出てる。高音が刺さるので刺激的な音でちょっと苦手だ。旧作のようなまろやかさはなく、今風の刺激のあって全体的には軽めの音という総評だ。軽量化という工学の課題に素晴らしい答えを出した反面、あんまりにも軽くて小さいので質感を損なっている。正直かわいそう。音色は寒色系
MDR-Z7MK2
・一聴したところ、変な音だなぁと思った。全体的に音が遠い。しかし、今思えば実はかなりいいヘッドフォンなんじゃないかって疑惑がある。ヘッドフォン全体で音を鳴らす系で、1AM2より角のたたないまろやかな音だった。たぶん音量をもっと上げれば濃厚な音になるのかもしれない。ただ値段が値段なのと2.5mmのバランスケーブル買うのがめんどくさくてやめた。音色はやや暖色系
WH-1000XM4
・前作の1000XM3と変わらないという評判があるものの、個人的にはいい方向に変わったと思う。低音を減らして自然な感じにしつつ、高音も伸ばして閉塞感を減らし、電源を入れずとも最低限の音質になった。デザインも変わりがなくイケテル。低音を減らしたと言っても僅かなもので、聞き疲れ防止とハイレゾを謳うためだろう。もちろん、設定で低音の量は変えられるので関係ない人には関係ない話だ。余談としてWHシリーズはヘッドフォンとケーブルを外すとφ3.5の普通のイヤホンジャックのメスが付けられる構造になっていて、バランス接続をZX300でできる。内部構造は知らんが実際に音はなる。GNDが分離されているのか謎で、もしそうじゃなければ断線状態に等しく、DAPに負荷をかけてしまうかもしれないので勧めはしないが音はなる。総評としてはかなり頑張ってるので嫌いではないが、やはり優先の同価格帯のヘッドフォンと比べると、低音が出ているようなんだけどどこか不自然で根本的に変に浅い(?)し籠ってる。無線は相変わらず粗い。しかし一般人がオーディオにハマるには十分すぎる音質。ヘッドフォン欲しいっていう一般人に間違いなく進められる。音色は暖色系。
HD 599
・ゼンハイザーのプリンみたいな色したヘッドフォン。こいつもシュアと同じような音の傾向。無難にいいと思った。気になった点としては、やや籠ってて(ゲインが足らない??)ボーカルが少し遠い。やっぱりウン万出すからにはビビッときたやつを買いたい。ということで除外した。音色は暖色系
HD600系統
・うん。これはHD599の二倍の価値があると思えるワンランク上の音であった。絶妙なチューニングがされていて家で本気でオーディオを楽しめるヘッドフォンだと思った。籠ることもなく出すとこは出す、そしてなんといっても音の広がる空間とゼンハイザーらしい力強さがあって非常に好印象であった。懸念点は値段とリケーブルの手段の少なさくらい。有力候補の一角となった。
ATH-WS770
・SOLID BASEシリーズの中核を担う機種。最下位の機種含めソリッドベースシリーズはとりあえず低音出しとけばいい的な安易なノリを感じる。しかしこの機種と最上位の1100は聞いてみたらわかるが、いい意味で期待を裏切られる。低音モデルなのにいわゆるソニー的なブーミーな低音はでない。超重低音のような大地を震わせる低音はしっかりでるが普通の低音は以外にも線が細いがメリハリがあって力強い。それでいて高音が強調されている。なので見通しがいいしある意味籠ってない。しかし一部の曲はへんな籠りを感じることもあった。中音域も値段相応以上に充実感がある。こいつはきしめんみたいなケーブルも相まって個人的に印象深い。実際1100よりこいつのほうが自分の好みに合っている。割と候補ではあった。ただの重低音モデルというような安い売り方ではなく、その二歩上の上級的なサウンドを低音をスパイスにしつつ取り入れようとしているところに非常に感心した。逆に普通の低音を求めている人はソニーのMDR-1Aを推奨するし中音域はかなり似ている。ただ高音の伸びはこいつが上。音色はやや暖色系
ART MONITOR ATH-A900Z
・まず、何をもってこれをモニターというのだろうか。自分の思うのは地味な音を奏でるのがモニターモデル。しかしこいつときたらまぁまぁなリスニング向けヘッドフォンよりも楽しい音を鳴らす。籠りも少なく、低音が割と十分な量でている。サポートウィングが邪魔だがかなり完成されている一台。正直MDR-1Aの正統な上位互換といっても差し支えない。ボーカル近くて低音もでてて1Aのような籠りもなくて、音の空間が広くて広がりも感じれる絶妙なバランス。インピーダンスが高すぎないのもよい。高音も角がとれていてまろやかで刺さらない。低音と中音域を土台としていて嫌味もない素晴らしいサウンド。次はMDR-1Aの入れ替えでこいつを買うだろう。お値段以上のコスパと音質。一つ言うならリケーブル不可能。それさえなければね。高級なダイナミックイヤホン使っている人がかわいそうになるくらいのでき。やっぱヘッドフォンにイヤホンは勝てない。ねこぴくイチオシ。暖色のサウンドが好きなら絶対チェック。過小評価されすぎ。ただオーディオテクニカらしくないので古参から嫌われるのも納得。ただ古参の爺より大事にすべきは新規なのは間違いない。ボーカルが近くて特に女性ボーカルが素晴らしいので本当におススメ。
ART MONITOR ATH-A1000Z
・900Zの上位機種だが、性格がまったく異なる。あとこの機種は(半信半疑だが)エイジングが自分の聞いた個体はいまいちだったのか、ネットのレビューを信じられない。はっきりいってあんま好きではない。真っ赤なやつである。確かにモニター向けって音質。低音も最低限なっているが中音域が薄い。その結果自分にはピントこなかった。
ATH-AD2000X
・開放型の元ハイエンドヘッドホン。こいつは別格に素晴らしい。開放特有の抜ける感じもあるのだがなんと低音が潤沢にでてる。ヘッドホンやイヤホンの低音というよりスピーカーの低音という感じ。攻撃的じゃなくて優しくて他を邪魔しないしノリを生む。まじでこの音を知らないで何十万のイヤホンを買うのは馬鹿らしい。イヤホンなんて補聴器の延長でいかに小型化するかに重きが置かれていて振動版が小さい。ヘッドホンは相対的に巨大な振動版故に場合によっては反応が悪くなる可能性もあるがやっぱり余裕が違う。こいつはそれを特に教えてくれる。でもこいつ2012年発売というなかなかの古株。リケーブルはできないし少し古っぽい。ただ音はいまだに一流。解像度も十分ありつつ、開放型なので密閉のように低音が反響してモアモアモコモコするがそれがすべて抜けるのでしっかり低音が出ているのに籠らない。低音は優しいが鼓膜に迫力が十分伝わる。上質な音の入り口を知れる。
他は先ほどのページに詳細があります。
ATH-SR9の試聴時の感想
・オーディオテクニカらしくない音で、MDR-1Aからの移行でも耳が困惑はしなそうだと感じた。というのもやっぱり耳は普段聞く音に慣れている。思っているより数倍も敏感で、JVCのFX1100からFW01、FW01からFD01に初めて変えたとき、似た音同士ならまったくすんなりいくが、FW01の低音系サウンドからFD01のような高音サウンドに移行するとやっぱり一週間はなれずに”悪くはないけどやっぱもとのほうがよかったな"ってなっていた。慣れてからはそのすべてが好きになり気分より変えるのが日課となった。
・音のつくりは昔のソニーユーザーやJVC、AKG、ゼンハイザー、シュアを使っている人にも受け入れられる"自然"な音で不愉快さがない。そして高音が非常にきれいであった。音は耳元に近くて、高音が刺さらず、低音は(ネットの評判よりは)普通に出ていてスカスカという印象は皆無であった。
・バランス接続ができて、しかも比較的新しい独自端子を使用しているので将来性が見込め、仮にATHの開放型とかがバランスケーブルが使えた場合に、その端子を利用する可能性が高く、ケーブルへの投資は無駄にはならなそう。
・下品なデザインではないが無茶苦茶高そうでいい音がしそうな感じではない。
・ネットで側圧がきついとかいろいろ議論されているがまったく問題なし。あと遮音性がよさそうなフカフカのイヤーパッド。MDR-1Aではへたってきて耳に振動版の蓋があたって擦れて痛いので、厚みがあるこいつなら大丈夫そうだった。
・直感的に今日聴いた中では総合的に判断してよかった。
試聴はしたが量販店では買いません。交通費を加味しても
ヤフーショッピングや楽天で買う方が圧倒的に安い。
くわしくは
比較した上での感想
まぁMDR-1A持ってるし後継機買うのが妥当だなぁとは思った。今持っているケーブルが使えるから投資額が少なくて済む。
ただ、"こりゃすげぇ"という感動体験はできなかったし、むしろ高音の刺さりと音の軽さが好きになれなかった。
Z7シリーズはその当時はあんまピンとこなかったのでソニーは選択肢から消去。
あ、1000XMシリーズはずーと聞いていたい上質な音か?と言ったときにノーだったので除外。
ゼンハイザーとオーディオテクニカが残った。余談だが、AKGは試聴機がなく残念であった。
ゼンハイザーはバランス接続を考えると金銭的にいろいろ考えてしまう点があることと、キャラクターが1Aに被る可能性があり泣く泣く今回は辞めた。
残るはオーディオテクニカで、正直一番気に入ったのは
ATH-AD2000X
こちらもゼンハイザー同様に1Aにキャラが被りそうな低音もでる系なのだが、ゼンハイザーより響きが美しく、高音もいい感じだった。
上質でずっと聴いていたくなる音である。
こいつは新品というより中古で3万くらいで買えるから中古かなぁと思った。
しかしここで問題があって、
バランス接続非対応
これは非常に困る問題だ。つまり導線を切ってはんだ付けをする必要がある。
それにこいつは2012年発売でそろそろ新製品に入れ替えるのでは?と思った。
まぁそういわれてかれこれ9年となっているようですが、新作を期待します。勿論そのときはバランス接続対応だと思う。
2012年から2021年の間に音楽の聴かれ方はものすごく変化した。
その変化に音質的に対応できる名機であるのは間違いないものの、音質以外の懸念や新製品の予感がしたのでめちゃくちゃ迷ってやめた。
そして消去法でアイツとなった。
妥協ともいえる結果なので正直試聴の時の感想と実機が違ったらお金を無駄にするなぁと思った。
しかしどうしてもオニュのヘッドホンが欲しかったのでオーディオテクニカに募金をしたつもりで買った。(ATH-ADシリーズのバランス接続対応モデル作ってくださいね!!!!!!!そのときはもちろん独自規格のA2DCコネクター採用で頼みます)
なおこの時は様子見なのでケーブルは買わず。
ケーブルの値段は相場からすると適切だが、しょせんケーブルなのになんでこんな高いんだと思った。
ただ純正が用意されているのは心強かった。メーカーの意図する音は尋常じゃない試聴の上に完成されているので間違いないのだ。
ATH-SR9が届いた
正直な感想からすると意外と高級感がある。しっかりした革製のようなイヤーパッド、金属感、高そうな持ち運び用ケースなどなど。
期待はMAXである。
いざ、試聴
ん?んーーーーーーーー
失敗した感(汗)
音が遠い。そして芯がない。
確かになんか音の鳴り方は広くてよろしい。
だけどな、広さの結果音の輪郭が広がってぼやける。アタック感や艶めかしさがない。
ギターの音がめっちゃ遠くで広く鳴っているが、粒感がなくて力がない。
MDR-1Aがとてつもなく素晴らしいヘッドホンに感じた。
んーメ〇カリで幾らで売れるんかねぇー(ふむふむ)
あんま高くねぇな。。。
まぁとりあえず二週間の猶予を与えよう。
手も足もでなくなったので一か八かで
エージングというヘッドホンに音を流し続けて本来の性能にするということを信じていないがやってみた。
エージングしないと本来の音が出ないってヤバいと思うので半信半疑なんですよねぇ。
鳴らせば鳴らすほど音が良くなる=何かしらの部品が疲労か何かで動作が適切になるなら、鳴らしすぎるとダメになると思ってしまう。
とりあえず試聴をしながら様子をみた。
バランスケーブル買わなくて正直正解かと思った。
試聴した時のあの感覚は幻だったのかもしれない。
四日経っても特に変化なし。
とはいうもののせっかく買ったので無理やり聞く時間を増やすことにした。
買ってから一週間が過ぎた辺りで、久々にMDR-1Aを聴いてみた。
すると
なんだこのヘッドフォンは?籠りすぎてるし音の鳴り方が汚い(雑)
ATH-SR9に戻すと、赤ちゃんが泣き止むかの如く落ち着いた。
ん?これってまさか、、、
SR9が覚醒した!?
凄くいいヘッドホンになっていた。
ちなみに価格ドットコムやツイッターでサーチをかけてみても、到着時の音はいまいちということが書き込まれていた。
エージングというのを信じていない人種なので本当に驚いた。それか耳が音に慣れたのかもしれない。
店頭の試聴機のあの音は、沢山の人が試聴した結果がつもりにつもって出来たのかもしれない。
以下感想
購入して少し経ったSR9の音の感想
非常に良い。
ネットで言われている通り解像度が高い。具体的に言うと信号に対してのレスポンスがかなり機敏で締まっている。
低音よりか高音寄りかで言えば、高音寄り。しかし絶対に刺さることなく伸びる。
低音はスカスカという評価もあったが、まったくそんなことない。必要十分な量がでている。これ以上に低音が出るとほかの音を邪魔する。(というか普通のイヤホンだったら邪魔しているであろうくらいの量がでている。それでもうまくいっているのはテクニカの技術力?)
とにかく嫌味とか、くどさのないかなり忠実でありつつ個性のあるいい音。
SoundReality=SR というのは間違いではない。いやはや開封時は焦ったが、本当に素晴らしいヘッドフォン。もう次のやつ欲しいとは思わない。
SR、つまり音の真実性がかなり高い。多ドラやBAのだす不自然な音は一切なく、あるべき音を届けてくれる。
オーディオテクニカの人はSRの最上位モデルとして素晴らしい答えを出してくれた。開放型も作っているが、そのエッセンスがこいつにも入っていると思う。あの開放型のヌケが再現されているし、音の場がとにかく広い。
SR9は人気なさそうだけど、正直数万円のそこらへんのを買うなら絶対こいつを買った方が幸せだと断言する。
現にこいつが届いてからこいつでしか音楽を聴いてない。数か月も。
夏がきたらさすがにイヤホンにするけどね。
いやぁ~、一時はどうなるかと思ったものの超大当たりでした。正直もうこれ以上のヘッドホンはいらないと思います(たぶん
それほど完成されている音です。
ヘッドホンの中でも広めの空間を持ち、開放型のようなクリアさ、もちろん密閉型なので音の輪郭が残るので音源を味わいつくせます。
本当におすすめです!
バランス接続の効果
なんやかんや気に入ったので、バランス接続をすればもっと素晴らしい世界が見れるのではないか?と思い純正ケーブルを購入した。
オーディオテクニカの良心として純正でケーブルを出していることだと思う。
自分で色々ケーブルを探すのはめんどくさいし、場合によっては改悪ということすらあり得る。純正ケーブルならばメーカーの技術者が納得いくまでトライアンドエラーを繰り返している(はず)なので安心できる。
独自端子採用ということもあり、サードパーティーはイマイチ盛り上がっておらず、マイナー規格感はぬぐえないためそれらの値段は結構高い。
アンバランスのケーブルのゴム?で覆われているようなテクスチャーとは異なり、編み込みケーブルで見た目の質感は高い。
しかしFX1100やFW01で経験したのだが、編み込みされたケーブルというものは癖が付きやすい。結論を先に申し上げてしまえば、こいつも癖がついた。
で、肝心の音は
アンバランスのケーブルをそのままバランス接続対応にした感じ。
そう聞くとしらける人もいるかもしれないが、むしろ"なるほど"と思わされた。
おそらく元のアンバランスケーブルが、オーディオテクニカの技術者的に最高の性能だと結論付けたからだろう。
実際、ケーブルで低音が弱くなったり、強くなったり、高音がきつくなったり、ぬるくなったり、音が遠くなったり、ほかのプレイヤーだといまいちになったりと難しい。
ソニーだとバランスケーブルはどっしりとした音になる傾向がある。そうすることで新たに価値と消費を生み出すからだと思う。
オーテクとしてはアンバランスもバランスも全力投球。これがベストってことなんだろう。
音の傾向の変化はDAPのバランス接続による音質向上のほうが大きいような気がした。
それ込みで言うとありきたりではあるが、やっぱり音の持つ力強さがぐんと向上した。
分離感も更に上がり、低音と高音もやや増える印象。
特筆すべきなのはただでさえ伸びてスッと消えるようなヌケの良さなのに、もっともっとヌケが良くなる。至高の音といえようか。
うんちくは抜きにして、結局いつもバランス接続で聞く。そういうことですね。はい。やめられませんよ。
外観とかケースとか
本体側面はねじがむき出しでブラスト処理をしたマットな金属感があります。そして中央にオーディオテクニカのロゴ。
ねじが止めている黒いドーナツ型の円はヘアライン仕上げで、下部には両方とも45mm True Motion Hi-Res Audio Driver と書かれている。その言葉に偽りなしッ。
それ以外の部分は金属と樹脂が使われている。ほとんど金属なので質感は問題ないしダサいって言う人いるけど結構イカしてると思うのは私だけでしょうか。
樹脂も金属とまったく同じ色に見えるのでかなりこだわっていると思います。触ってみたらわかるといった感じです。
特殊な形状のねじをあえてみせることで無骨さや金属感を強調してくれています。
イヤーパッドは
くわしくないですが、革のようなにおいが最初はしました。合皮かもしれませんが、かなり質感高いです。十分な厚みとクッション性があるので痛いとか硬いとか思うことはないと思いますが、めちゃくちゃフカフカだったり柔らかいわけではないです。
ジャックにもオーディオテクニカのマーク
今つけてるのはバランスケーブルですが一体感は抜群ですし、アンバランスケーブルよりも根元を持ちやすいので外しやすいです。そういう気遣いも設計のうちなのでしょう。
抜き差しした感想は、初めの一回はきついけれどもそれ以降は普通に抜ける。ただ自分はアンバランスケーブルの右が外れにくい。個体差の範疇だろうしバランスケーブルしか使わないので問題なし。ヘッドフォンの振動版を片手で抑えてまっすぐ引き抜けばよい。
次に収納ケース。
これが一番の驚きだったが、ンニーとは比べ物にならないほどのイイやつがついてきた。うれしい誤算であった。
黒を基調とした落ち着いたデザイン。割とがっしりしていて確実に中身は守られる
革のようなテクスチャーになっている。
お次に中身
しっかりと立体になっている。硬め。
収納するとこんな感じ
本体からでてるケーブルをすぐ曲げないと収まらないように見えるが断線すると思えるような感じにはならない。ただこの収納方法はケーブルに癖が付きやすい。
ヘッドフォンのバンドの長さを短くすれば少しましになる。あとすごくフィットするようにできてるからヘッドフォンの収め方は決まっている。
ヘッドフォンを収納しても中央部の窪みにスペースがあるため、DAPを仕込んだりすることは可能。
最後にバランスケーブル
こんな感じで編み込みです。
外観やケースは良くできていると思います。ソニーのヘッドフォンは見た目いいけど実際触ると質感が残念だったりするが、オーディオテクニカは見た目通りの質感である。
音楽ジャンルごとの音の感想
女性ボーカル・・・声がばっちり頭の中央で定位し、近さもばっちりで艶もある自分の好みにドストライク。ほかのものより空間表現がすごいから耳元に直線的に囁かれるというより耳とその付近全体に声が届く感じ。しっかり芯があるのでご安心を。高音系の人の声は刺さることはないがかなり高いとこまででるのですげぇぇぇぇってなると思います。
男性ボーカル・・・艶があったり魅力的な低音ボイスの人はかなりその旨味が倍増されて渋さやかっこよさ、イケボ感がブーストされる。しかし(失礼ですが)痩せたような声やあんまうまく無い人の場合はその細さがより明確になってしまうので楽器に負けてしまったりします。
クラッシック・・・これは完全に好みの問題だけど良くあっていると思うが、もっと適したのが他にあるよねって感じ。音の分離や広さを感じるならこいつは至上の一品かもしれないが、そうではなくて迫力のある低音や耳に一直線に届く弦楽器の重なり合いが好きな場合はMDR-1Aのような低音に特化したもののほうがいいかなぁと思うところ。そのあたりは好みの問題ですね。しかし明瞭な分離さとかホールの広さを感じたいならば一押しですね。
バンドサウンドのインスト・・・ギターが強調される傾向があってギタリストが目立つ系のインストならば本当に素晴らしい。いやぁいいねーーー!とつい言ってしまいそうなくらい良い。
サントラ・・・打ち込み系の音はかなり輪郭を明瞭にされるので低音質なものは聞くに堪えなくなります。しかしそこそこ以上ならば鳴り方にびっくりするかもしれません。鳴っている位置が想像できます。打ち込み以外でもやはり音源音質の品質に敏感な気がします。
70~90年代初頭までのロック・・・個人的にこの時代の音作りと音質が非常に好きなのである。分離感が滅茶苦茶いい。あの熱気の籠った感じと、独特のギターの生々しい音は本当に素晴らしく再生される。強調された音(だが音質はよい)が分離感と空間表現の高いヘッドホンと合わさるとそれはそれは凄いのだ。
ポップス・・・どの年代も無難に鳴らしてくれるが、ボーカルの声が弱かったり、ボーカルの録音音質が悪すぎたり、打ち込みがうるさすぎたりすると高解像度があだとなり、聞きたくなってしまう。このヘッドフォンはそういうところに敏感である。MDR-1Aのようなヘッドフォンは、低音と音の丸みゆえに録音音源の悪さをごまかしてくれる。こいつはそうじゃない。
アイドルソング・・・これは録音の質が悪いと地獄になる。趣味ではないのでほとんど音源を持っていないが、一定以上の音質ならばだれがどこにいるくらいはわかる。しかし、自分の音源がいけないのだが、ごちゃごちゃするだけに聞こえるものも多い。それにむりやり音量上げてたりするものがあるからキツイ。高音がやたら強調されたりもするし。今言ったのは基本的に最近のアイドル。しかし、昔のアイドルソングであればもともと分離の強い音作りとぽわわーんとしたリバーブが独特の世界を見せてくれる。(やっぱ昔の音源のほうが歌手がうまいし録音の質もいい気がする)
ロック・・・ジャンルが多岐にわたるが、めちゃくちゃ音数が多いバンドの一音一音を再生してくれるのでびっくりすることがある。ロックに入れると怒られそうだが、DragonForceなどは本当にびっくりするぐらい追従して音を出す。レスポンスの良さが生きている。近年のロックバンドは声がかなり高いが、なんら問題ないしすーーごく気持ちい。ただ、声を加工しまくっているとわかってしまうことがあるので注意。このヘッドフォンはかなりロックに合っていると思う。おすすめするならばワンオクロックの最近のアルバム(ロックじゃねぇと言われそうだが)は高解像でとにかくいい感じ。