ポータブルーオーディオはオタクくんたちのおかげで賑わっている。
オタクとポータブルオーディオの関係は二次元作品に関連する音楽と声優のアーティスト化、アイドルの大衆化にあると思う。本当にアニメやらゲームはここ数年で一気に市民権を得てそれに答える形でそれらをとりまく音楽も成長していまや声優ユニットまであり、紅白にまで登りつめる世の中なのだ。
オタクという人種は好きなものに最大限の愛(お金)を注ぎ、こだわりが強い。
音楽にはまる→もっといい音で聴きたい→専用プレイヤーの購入という流れだ。
最近のスマホも音は大分良くなってきたが結局のところ専用プレイヤーには及ばない。なお専用プレイヤーのことを人々はデジタルオーディオプレイヤーを略しDAPと呼ぶ。
なーんてこの記事観る人には不要ですよねww
さてさて今回私が買ったのはONKYO社のDP-S1aです。これをオンキヨー公式のサイトでアウトレットで購入しました。今なら10%オフクーポンも配ってます。
現在オンキヨーオンラインで35100円です。定価は6万で最近は最安4万くらいで買えます。
買ったきっかけ
今までウォークマンのa30を使っていたけど突然イヤホンとの接続不良が起きたりしたからだ。ちょうど3年くらい使ったことになるのでまぁ買い換えてもいいかなぁと思った。
ウォークマンはイヤホンなしで2万くらいだった記憶。その前にはウォークマンa20をもっていて、あまりの小ささ故にポケットにいれたまま洗濯をしてしまいお亡くなりになった。ウォークマンa20から30への進化は凄かったが今や過去の話。物理操作からタッチパネルへ以降し音質もありえないほど向上した。
https://kakakumag.com/av-kaden/?id=4689
これを見て貰えればわかる。
そして今回初めてのオンキヨーとなった。
開封
外見はまったく傷がない。箱の破損によるアウトレットみたいな説明があったがまったくその様子はない。アウトレットだからと疑っていた自分が恥ずかしいくらいだ。オンキヨーオンラインは相当のdp-s1aの在庫を持っているようで無くなっては補充が繰り返されていて一向に底をつきない。ひょっとして売れてないからただの新品をアウトレットと言ってさばいているのではないか?とまで思ってしまう。逆に言えば企業はそれだけ多くの数の売り物にならない品物がでるということかもしれない。日本人は商品に関係ないパッケージのよごれとかですら返品するからね。とりあえず日本最安で買えるのでありがたい。というかアウトレット知らないと結構店頭価格高いから損してると思ってしまう。
まったく傷ない。開封した形跡もない。本当にただの新品であった。付属品も完璧だし。
オンキヨーのDAPの話
オンキヨーもパイオニアも製品の中身が実は一緒でこのメーカーのDAPは値崩れのひどさで有名だ。オンキヨーの前モデルのDP-S1とパイオニアのXDP-30Rは2017年3月発売でなんとその9ヶ月後に後継機のDP-S1aとXDP-20が発売された。パイオニアにはもっとツッコミどころがあって、後継機は金属からプラスチックになって値段もさがり文字通りちーぷになったのだ。また、すぐ後継機がでたことに早々に買ってしまったユーザーは怒っていた。しかも旧型の大量の余剰在庫の処理のためかなんとなんとバランス接続ができるのにウォークマンより安い1万4000円台で買えるまでになってしまったのだ。それは新品の半額以下だった。そういうことをすると企業としてのイメージは下がる。ソニーのウォークマンはそこのところがしっかりしていて終るとすぐに店頭から姿をけして新しい値段で新製品を売り、割引や値引きもないのでいつでも同じ価格で買える。うらでソニーが手を回しているからなんですけどね。そんなこんなでこの製品を買うか結構迷った。だって2年は経ったしそろそろ新型でるかもしれないから。もし新型でると値崩れするかもしれないからね。
旧型との比較
これはDP-S1A発売前にポタフェスかどこかで開発者やメーカーの人に話を聞き、自分なりにまとめた結果を話します。
旧型はどちらかというとよりピュアオーディオの味付けを嫌う人向けの製品であった。私はウォークマンからDAPにはまっただけあってピュアな音はつまらないと思ってしまう。退屈で音を楽しめてないのではと思っている。ただピュアという人種は結構いてまっとうなオーディオメーカーの高い製品こそその傾向がある。逆にウォークマンは低音多いからゴミとか耳腐るとか散々な言われようをしている。ただ最近はソニーもハイレゾブームでピュアによっている。正直つまらん。MDR-1A mark2は試聴してすぐ聴くのをやめた。そのくらいだ。
バランスで両方比較したわけではないが新型の方が低音や中音域も大事にしてくれていて音に厚みが増した。それでもウォークマンになれていると薄いと感じる。当時比較したときは見た目まったく同じなのにここまで音質が違うのかとびっくりした。設計の方も中身は別物と言ってた。確かにS1Aのほうが圧倒的に高音質であったしやや自分の好み寄りの音だった。
パイオニアとの違いはパイオニアのほうがウォークマン寄りで低音効いていて聴いていて楽しい。ただ聴き疲れるかもしれない。ウォークマンになれている人なら問題無いが。正直スマホから以降してくる人には低音の効いたウォークマンかパイオニアを勧める。特におすすめなのはウォークマンのa100。これXPERIAより格好いいよね。
https://www.sony.jp/walkman/products/NW-A100_series/
割とウォークマンの復権を感じる。ソニー頑張ってほしい。今となってはバランス接続できないから絶対買わないけど。欲を言えばベゼルを無くしてギャラクシーのように先進的なデザインにしてほしい。それもXPERIAより先に。そうすればプレイヤー部門のくせにモバイル部門より進んでてイカしたデザインのアンドロイド端末を作った話題になるだろう。ウォークマンってもはやファッションの一部なんだからかっこよくなといけないよね。
とりあえず価格差はあるけど絶対DP-S1Aのほうがイイ。ただまぁ音は好みで選ぶ方がいいので絶対に視聴はしたほうがいい。買ったばかりのDAPは慣れていないせいでイマイチに感じるけど時間が経てば考えが変わる。むしろ前使っていたDAPの音が論外にすら聞こえることがある。
肝心のレビュー
外観
この写真からわかるようにぱっと見はウォークマンの方が大きい。デザインはDP-S1Aのほうが落ち着いていて好き。
金属をマシンカットしてるだけあって側面の感じは上質。背面は滑り止めをかねた斜線の入ったデザインになっているが、これはこれで好きだ。プラスチッキーという人もいるが音質よければ問題なし。
ウォークマンの方がうすい。
このアナログな感じのダイアルがモダンで好きだ。よーく見て頂くとわかるが手になじむように絶妙なカーブを描いている。ここに日本人的な物作りのフィロソフィーを感じる。はっきりDP-S1Aのユーザーインターフェイスはイマイチだけどこだわりのあるこのカーブはいかにすれば持ちやすいか研究したのであろう。このような絶妙なカーブは製造時にはコストの増す要因になって最近では見られない。また、上面と下面でダイヤル周辺のカーブの感じはまったく異なっている。凄いこだわりだと手にすればすぐわかる。
ソニーは目立ちたがり屋だがこういう飾らないさりげない感じがいい。結構格好いいと思います。まぁDAPなんて人に見せることはないですがね。
アンバランスのレビュー
音質としてははっきりいってウォークマンの方が好き。一聴して ええぇ(困惑)となった。というのもウォークマンは中低音がクリーミーで艶があってボーカルが近くて音の押し出しや迫力があるからだ。ただそういうのが好でない人にとっては最高の一台だろう。ただウォークマンなんて相手にならないほどの解像感、分離感がある。正直好みと慣れの問題ではあるが好きな音はウォークマンだ。ただ高音質というのであればDP-S1Aであることは自明。
いやぁちょっとショックだったなぁ。ウォークマンのほうが安いし最新型はかなり音良くなってるみたいだから。今からでも売ってウォークマン買おうかなぁ。
そういえば··もう一つ小さな穴があるなぁ
まぁもう三万円無駄にした感があるしこれ以上投資するのは馬鹿げているけどバランスデビューしよっかっなぁ。
後日onsoのiect_03を購入。ケーブルの赤い奴。
ヤマトから受け取って開封してすぐにダメ元で聴いてみた。インターホンで目が覚めた朝のことだった。
さっそくFW01のケーブルを交換して穴にぶっさす
これはやばい
バランスのレビュー
はっきり言う。三万でこの音は安い。素晴らしい。私の中で音の文明開化であった。この衝撃は始めてウォークマンを聴いたときの感動を超えた。ケーブルのおかげもあるが、どんしゃり寄りになり出過ぎない低音が多少気になるが他の音の密度がめちゃめちゃ濃いので許せる。アンバランスの音はおまけであったことがよくわかった。DACふたつついてるから申し訳程度にアンバランスにも分けてあげるよって感じなんだろう。
ツインDACがこれほどまでに素晴らしいとは思わなかった。アンバランスが北朝鮮でバランスが新宿ってくらいの違いだ。こんな世界があるなんて知らなかった。もうバランスなしでは生きられない。なんどでも言おう、バランス接続は素晴らしい。
明らかにバランスは音のダイナミック感と余韻、解像度が優れている。というかアンバランスとは別の味付けにしてる。アンバランスは音が薄くてモニター系、バランスはややこってりと生き生きとさせていて聴いていて非常に楽しいリスニング系だ。
バランス接続だと中低音がしっかり出ていて、高音域もしっかりでている。全音帯がホンキで全力投球してきてるイメージだ。バランスを始めて以来スマホで音を聞くのが嫌になるくらいだ。もっといえばバランス接続を知らずに生きている人がかわいそうになってくるくらいだ。そのくらいバランス接続は素晴らしい。
バランス接続を褒めたところで欠点を言おう。
第一にただでさえウォークマンにバッテリーの持ちで劣るDP-S1Aだがバランスを使うとすぐ電池が無くなる。アンバランスですら褒められた電池の持ちではない。逆に言えば手広くやってるソニーには素晴らしい技術を最大限に使うことができるかもしれない。はっきりいって一般人にはウォークマンAシリーズが一番良い。というのもわかりやすいインターフェースと音質のよさ、小ささ、圧倒的電池持ちなどがあげられる。そして値段も手頃だ。スマホと二台持ちがベスト。ズボンのポケットにウォークマンを入れて音楽を聴くというのはかなりいいと思う。スマホの音はまだ貧弱な上に音量の段階が荒く、電池を割と食う。また、最近電車内で見かけるのはbluetoothイヤホンをしっかり接続していると思い込んで爆音を流してしまっている人だ。あれはかなりダサいし迷惑だ。ウォークマンならスピーカーがないのでそんなことがない。しかも音楽再生機械を持つことで周囲に余裕とこだわりを誇示できる。
UIが使いにくい。スマホ全盛時代でこれはないと少し思ってしまう。まず最近取り込んだ曲がどこにあるか一括で教えてくれない。ウォークマンには最近取り込んだ曲という項目があって入れ立てのアルバムたちに潜んでいる名曲たちにたどりつけるのだ。また、アーティストやアルバムタイトルが英語、ひらがな、漢字で分かれいて椎名林檎を探そうとするとひらがなのサ行にはないのだ。しかもたまに漢字の読み方を間違えていて探すのに難儀する。漢字の並びもイマイチだから大変。
イコライザーがイマイチ。私は小音量で聴く人なのでイコライザを使って好みの音量を探す。するといろいろな音域を上げるのだが、すぐノイズが入る。ウォークマンはというと全部上げ上げにしても音割れやノイズは無かった。ただこいつは上げ過ぎると頻繁にノイズや音割れが起こる。深刻だ。だからあまり弄らないことを推奨。そして低音を増すベースエンハンサーはこいつもまたイマイチ。低音が上げるというよりこもるだけなのだ。しかも押し出し感もなんかイマイチ。上げれば上げるほどボーカルが遠くくすんだ音になる。一方イコライザーを弄らないサウンドカスタムをしないモードにするとボーカルが前に出てきてノイズレスでありえんクリアさと没入感を出してくれる。それを目指してイコライザーを弄ったが遠く及ばない。まるで別の回路を使っているかのようだ。とりあえず結局音を弄らないほうがいい。これは間違いない。ちょっと意地悪な気がするけどバランスで聴くカスタムサウンドオフは至高のサウンドなのだ。もう少し低音欲しい以外文句ない。特に歌物で効果を発揮する。
あとバランスの欠点はあまりの分離感からくる歯切れの良さからデジタルサウンド感がでる。一応楽器をしている身なので生の音と録音のサウンドのなんとなくの違いはわかる。実際にホールや弾いてる自分の音を聞いてる時って絶対雑音は入るし和音はごちゃっとする。ただ高音質で分離感が高いと聞こえはいいが自然ではないよなぁと思う。自分が弾きながら聴く自分の演奏よりも自分の演奏の録音をバランスで聴く方が多分分離感や音の密度の濃さを感じると思う。それが作られた音って感じるだけだ。
まぁトにも角にも素晴らしい。
音楽のジャンルごとの感想
バンド物(ポップ)
音の密度があがりよりポップさが強調されてつい体がリズムに乗ってしまうほどになる。バラード系はより深い感情を感じるようになる。しあわせになれる。
バンド物(ハード系)
ハードな曲ほど分離感が出ると楽しいんじゃないかと思ったがテンポが速過ぎる故にあんまアンバランスとの差を感じなかった。ごちゃっとしてたほうが楽しいのかもしれない。ただ音の密度があがるからホルモンのヘビーなサウンドとかだとうぉぉぉっぉぉぉっぉぉぉっぉぉぉぉおぉぉx低音の濃さやべぇ殺されるって感じになる。ただもう少し低音があると楽しい密度じゃなくて深さ。
アイドル、声優(女性)
実は一番バランスと相性がいいと思った。同じ曲が誇張抜きで違う曲のように感じられた。アイドルなどの曲は場合によっては録音がしょぼかったりバックのバンドが声を邪魔しないように大人しかったりするがバランスではそれらが一気に解消して見晴らしのよい音になって全力でアイドルらの声を支えてくれる。また、女性の声とバランスの相性もいいようで艶やかになるし声量が上がったように聞こえて聞き入ってしまうほどだ。
男性シンガー
確かに良くはなるけど低い声の人だとなんかバランスだからといってめっちゃ良くなるということはない。分離感を邪魔するのは低音だからだろうか。むしろバックのバンドや電子サウンドが良く聞こえるようになって包まれる感じを味わえるようになる。
女性シンガー
特におすすめなのは川本真琴さんの1/2という曲なのだが、アコギの音の質感がありえんほど良くなり、結構むずかしいイントロのとこをよく弾けるなぁというのをより感じれるようになる。勿論女性ボーカルとの相性は最高なので聞き惚れてしまう。シンガーはやはり歌のうまさに自信があるだけあってここ最高だなぁというところがもっと最高になる。
長いレビューとなりましたが買いです。アンバランスはだめですが。
追記:散々けちょんけちょんにアンバランスの悪口を言いましたが購入から一ヶ月を過ぎたあたりでなれたせいかもしれませんがアンバランスの音も悪くない、いやむしろかなりいいほうだろと思うようになりました。時と場合によってはアンバランスでも十分と思う瞬間があります。バランスの高出力からくる迫力は素晴らしいのですが軽く聴くだけならアンバランスで十分。というかショックだったのが安いケーブル買ったら元の純正ケーブルのアンバランスのほうが音がいいとかいう地獄みたいなことが発生した。ヘッドフォンはMDR-1aにアマゾンで2000円で売ってるケーブル。安物買いのなんちゃらってやつ。
さらに追記:エージングなのか慣れなのか例のまぁ聞けるようになってきた。
G&V 2.5mm 4極っていうアマゾンでバランス MDR-1aって調べるとでてくるやつ。レビューにある通り低音がやや強めだがトータルのバランスの良さは純正ケーブルのほうが大分イイように思う。正直相性がイマイチ。薄っぺらくなる。簡単に言えば中音域が純正より少なくなり、量があるわけではなく押し出しが強いが薄い低音がなり、高音域の見通しがややよくなったという感じ。純正ケーブルだと潤沢な中音域と芯のある低音だったが、バランスにすると出力が上がるぶんパワフルだけどなんか物足りない。悪くはないんだけどねっていう感想になる。ケーブルなんて原価200円ないくらいの筈だから1万もするのを買うのはバカバカしいと思ったけどやっぱりこだわるなら買ったほうがいいと勉強になった。
ZX300買ったので比較しました