まず結論から
外観とか
やっぱセンサーくそでかい
カッコイイデザインかと言われると、、、うーーん。
正面からみると
なんというか顔がシャープじゃない。べのーーーんとしてる
ウマズラハギに似てる!(伝わるか?)
デザインはキヤノンがイイかなぁ。
いや、やっぱオリンパスが最高っすね。
話はZ6の外観に戻ります
右肩には液晶パネルがついてます。その横にはダイヤルがあって、こいつがかなり優秀。そしてクリック感もよい。
いろいろカメラを試してきたが、ここまで機能と美しさを両立したダイヤルはそうそうない。このダイヤルの設計者は本当に素晴らしい。
が、
録画ボタン、ISOボタン、露出補正ボタンはいまいち。
悪くはないんですよ。録画ボタンは静止画撮影時には別の機能にできるっていうところはよい。
この18番をカチッと動画モードに切り替えることで完全に動画専用機へと変貌する。そういう切り分けができる設計思想はいいね。
この背面の洗練されたボタン数と役割もよい。マルチセレクターも便利。
だが、
録画ボタン、ISOボタン、露出補正ボタンはいまいち。
密集しすぎてて慣れないといざというとき押し間違える。特にISOと録画ボタン。
そこは注意したほうがいい。
あとはFTZくんについて。
最近FTZ2みたいなのが確か出ましたよね。もうそれが出たのでこれから言うことは今となってはいちゃもんでしかないですが、三脚座が邪魔。
この写真、じつは三脚座の部分しか地面と接してないんですよね。
つまり、三脚座がZ6のマウント部から底面までの高さより高い結果、普通に置くと三脚座でZ6が立っている(浮いている)状態になるのです。
作例(当然ノーレタッチ)
作例をあげますが、レタッチの類は一切していません。なのでカメラの出すそのままの色を楽しんでください。
最近の多くの作例はかなりレタッチされていて、レタッチによって生み出された人工的な雰囲気をあたかもカメラやレンズのおかげだなどという記事をそこそこ見ます。
そういう写真は確かにきれいでしょうが、本当にカメラが欲しい人に間違った情報を与えかねません。
なので当然ノーレタッチというわけです。
ディスプレイによっては暗部がつぶれたり、変に明るくなってしまうかもしれません。
排水溝に隠れていたねこをAi AF-S Nikkor 300mm f/4D IF-EDで撮影しました。
ブログでは伝わらないかもしれませんが、暗部がしっかり残っていて、顔の明るさも飛んでいないのはすごいです。マイクロフォーサーズだとこういう写真はどっちかがつぶれてしまうので撮りませんでした。
正確に言うと、アンダーにすれば顔との露出差がでかすぎる写真になり、オーバーに合わせればのっぺりとした写真になったでしょう。
光と影の余裕具合は悔しいですが、フルサイズが有利ですね。
いつもならハイライトとシャドーを現像でいじったでしょうが、Z6なら一発で自分のイメージを表現できました。
解像感はレンズ依存ではありますが、ある程度はよいと思います。シャープですが、マイクロフォーサーズのようなシャープさはありません。
自然なシャープさと言いましょうか。もちろんこのレンズは古いこともあってやや甘いです。
まぁ等倍以上でみなきゃいい話です。
ホワイトバランスはただの自然光オートだった気がしますが、かなり正確だと思います。ニコンは黄色っぽくなる傾向がありましたが、さすがにもうそんなことありません。
なおこの写真はISO 1250で撮りましたが、ノイズはほぼ確認できません。
そのあたりもフルサイズですね。ISO 1250の質感はマイクロフォーサーズのISO400くらいな印象です。
日中平気でISO 1250が常用できるといっても過言じゃありません。表現の幅は広がるでしょう。
まぁマイクロフォーサーズも1250くらいなら十分きれいですが、やっぱ低感度で日中は撮りたいなと思ってしまいます。
お次もねこです。
太陽が差し込んだ瞬間を撮りました。
こんな明るくてもハイライトは無事です。ホワイトバランスもちょうどいいです。もう少し色温度高いほうが太陽の感じがでますが。
ほかにはボケですかね。やっぱりフルサイズはボケますね。
ねこにとってはなんということのない日常ですが、ボケが非日常感を演出します。
嵐の去った夕方を撮りました。なんということのない写真ですが、雲がぺちゃっとせすにもこっと表現できていて驚きました。
こういう瞬間ってAPS-Cやマイクロフォーサーズだとつぶれやすい気がします。
センサーサイズゆえの諧調の豊かさでしょうか。今見返すとなんということもないですが、撮影した瞬間は驚きました。
なんということのない旅の一枚もなんか雰囲気がでます、
落ち葉を撮りました。ごみを撮っただけだろって言われそうですが、ボケがあるだけで立体感がでます。
本当にボケってせこいです。
とにかくボケる
同じ木のカキですら少し距離があるだけでボケてしまう。
その他
異常にボケる。これは使いどころを間違えると逆に死にますね。
ちなみにレタッチしたやつはこちら
フルサイズだからレタッチがやりやすいだとかは特に感じない。たぶんたいしたレタッチをしないからだと思う。こってりやればハイライトが粘るだとかいろいろ感じるのかもしれない。
一言いっておきたいのは、別にフルサイズ買っても急にアーティスティックな写真が撮れるわけじゃないよってこと。ネットをみているとそういう風に書かれている記事が多いが、それはレタッチをしっかりした上でのことです。
レタッチをしないのであれば、肌感で前よりちょっとボケが増えた程度にしか感じないと思います。
それにフルサイズ"だから"解像度がいいとかAPS-Cとは異次元の写真が撮れるとかそういうことはないです。カメラはあくまでカメラ。
細かいことまで気にする人は高画素機を買えばいいと思う。でもそういうのって少しむなしさもある。
とにかく言いたいのは、フルサイズの盲信はダメだよってこと。みんな讃美しまくるけるけど所詮カメラはカメラでしかなくてそれ以上の何物でもない。
目的がある人だけ買うべき。自分はお金があったから興味本位で買ったに過ぎない。
あとネットのレタッチしまくりな作例をみてフルサイズすげぇってなるのやめたほうがいいですよ。そういうレタッチできる人はどんなカメラ、レンズでもすげぇ風に写真を変える力をもってます。
実際の使用感
普通に良い。
私はミラーレスからカメラを始めたので違和感はあまりない。
いいところとして
- フルサイズなのに軽くてコンパクト
- グリップが某αと比べて格段に持ちやすい
- ボディがグリップで覆われてて某αみたいに金属のボディを触らなくて済む
- ある程度満足な連射性能
- バッファーもある程度余裕がある
- オートフォーカスも無難に満足
- 追尾AFが素晴らしい
- ファインダーが美しい
やっぱフルサイズミラーレスはコンパクトですわ。マイクロフォーサーズに肉薄しますが、トータルとしてはマイクロフォーサーズの優勝です。
そうじゃなくて持ち運びがイヤにならないサイズってのが適切ですかね。
次に他社のフルサイズミラーレスとの比較。
キヤノンは値段帯と目指すビジョンが違うので除外。
やっぱりαとの比較ですよね。Zをα使い数名に使ってもらったところ、みんな
"持ちやすい"、"冬冷たくなさそう"
となかなか高評価。
一方ソニーのαはグリップ部以外は金属製のボディなので指の先端がヒヤッっとするらしいです。一方Zはグリップのラバーがカメラ前面を包んでいるのでそうはなりません。
ただ、持ちやすさはソニーよりいいだけでオリンパスのE-M1 MarkⅡ、パナソニックのG9PROのほうがグリップの持ちやすい。
連射やバッファーは可もなく不可もなく。これは連射とバッファーが鬼すごいE-M1を使っていたのでそう感じるだけです。客観的にみれば結構連射できます。
グラフにまとめると
かなり良いほうですね。なので、これ連射できねーとか、バッファー弱すぎっていうことはないでしょう。
オートフォーカスについては可もなく不可もなくです。
普通の使い方ならまったく困りません。理解不能な迷いとかもありません。
ただ
こういう枝の多いシーンはピンポイントAFでも被写体をとらえるのはきついです。四角いAF枠は被写体をとらえているつもりですが、ピンはあってない
鳥関連はなんか厳しい印象です。コントラストの問題ですかね。
うーん。300mmの単焦点のはずなのに、
ピンポイントAFは選んだ一点だけにピントを合わせてくれます。余計なところのピント合わせをしないので最も確実といえます。
でもこうなってしまう。オリンパスならしっかり被写体にピンがあうシチュエーションだとおもいます。
オリンパスは実質600mm、ニコンは300mmで、AFでとらえている面積が違います。オリンパスのほうがだいぶ細かいです。
だからオリンパスのほうがピントが合いやすいのやもしれない。
繰り返すようですが、よっぽどな環境以外AFは文句なしで、600mmくらいの超望遠レンズを使えば難なくピント合わせができるかもしれません。無難に満足してます。
で、これはZ6(ニコン)すごいと思ったのが追尾AF。
鉄道を遠くから手前まで完璧に追尾します。これには本当に驚きました。
5分くらいのとこで追尾AF使ってます。これはZ6Ⅱを使ってますが、初代でも全然問題なく追尾してました。
追尾の例をみせます。いままで鉄道なんてろくに撮ったこともたいして興味ない素人の作例です。
どこか忘れましたが、特急ワイドビューひだがやってきました。この瞬間から追尾AFオン。
おおよそ電車が追尾AF枠に入ったくらいからシャッター切るのがよいみたいです。
ヘッドマークは、、、
200mmで数十メートル先なのでバリピンと言えると思います。というか解像度すごくね?って思いました。
こっから61コマ連射しました。そして62コマ目
(突然のレタッチ)この間すべてバチピンでした。本当に驚き。このコマで近すぎて連射をやめました。
撮り鉄道具一切もってないド素人が降りた駅でテキトーに追尾AF使った結果がこれ。しかもここ特急の通過駅ですよ。100km/hくらいでてたと思います。
しかも連射の最初から最後まですべてピントは理想通り。こいつはニコンすげぇってなりました。
オリンパスにも追尾AFっているんですが、使い物にならない印象なので使ってません。それにコンティニュアスのはずのC-AFでピンが抜けたりしたこともありました。AFポイントはもちろんシングルです。
ニコンは追尾AFなんていう飛び道具感満載の奴が完璧な結果を出すっていうのは本当に感銘を受けました。
漢は黙って置きピン(AF点をあらかじめ固定して置いておくこと)動きもの仕留める!
っていうのは過去の常識で、電車きたら追尾AFオンにしてあとはカメラの性能のまま連射を続けるだけってなるかもですね。
もちろん置きピンは完成された構図や理念が頭にあれば一瞬を逃しません。その一瞬が癖になる人もいると思います。
一方で追尾AFは連射し続けるのでバッファーの調子次第でどの瞬間が写真に収まるかがかわります。
動きものをはじめから終わりまで完璧に追尾するかもしれませんが、あらかじめ"ここに電車の顔を収める"とか決まっているかたは使わないほうがいいかもです。
でも初心者にここまでの能力を与えてくれるなんて素晴らしい。
ぶっちゃけAFで電車を仕留められるようになってきたのは本当にここ最近のことだと思う。
少し前までハイエンド機除くとやってくる電車やねこに一点集中のC-AFを食らわせたってピンのあってないぼやぼやな失敗写真が大量に生成されていた。
多くのカメラマンはそれに泣かされ、動きものにAFを封じる者だっていただろう。
だが、もう時代は確実に進んだ。どんな大事な瞬間もほとんど心配がいらないだろう。
というのも数回鉄道を撮ったが、そのすべてが完璧であった。
ちなみに追尾AFのやり方がわからない人は
こちらをみてください。
申し訳ないが、動きものはオリンパスではなくニコンで撮ろうと決意した。安心感と手軽さが違います。
オリンパスは先ほども言ったようにピンが抜ける時がある。それが改善されればいいのだが。今後対決企画を組むかもしれないです。
最後のよいところがファインダー。いやーぁここはいかにニコンがミラーレスを研究したかよくわかる。
ニコンは未だに多くの一眼レフユーザーを抱えており、彼らをミラーレスに移行させられなければこの歴史的なマウント遷都は失敗する。
多くの人は初期のマイクロフォーサーズ機で
"ミラーレスはやっぱダメ。拒絶反応でる。"
"こんなんで動きもの撮れるかよ!"
という声が聞かれたし、最近の機種でも同じようなことを言う人いる。
例えばオリンパス。オリンパスはファインダーの画質が悪い。パナソニックのG9やZ6と比べるとだいぶ劣る。
それなのにずっと見え方が汚いファインダーを使う理由は、画像処理や連射能力を優先させるためである。
画像を常に表示しながらAFと連射を同時にこなすのはCPUに負担が大きい。そこでファインダーの性能を犠牲にし、撮影性能の向上と省エネルギー化とたぶんコストカットに成功したのだろう。
一方でZ6は妥協しなかった。ミラーレス多しといえど、この美しさと忠実さは群を抜いている。
ミラーレスのファインダーで見る色と背面液晶で見る色とパソコンの画面で見る色は割と違う。
ハイエンド機はほぼ遜色ないが、某フィルムとかのカメラはやばくね?むしろファインダーのときみた色のほうがきれいなんですがっていうときがあった。
ミラーレスはそういう色味違う問題が普通に起こるので、注意が必要。だが、Zはすごく忠実になっていると思う。
しいて言うならファインダーのほうがやや明るいような印象を受けたが、これは設定で一応変えられる。
とにかくファインダーも良い。
ここまでは褒めましたがこっからは悪口です
- バッテリーが持たない
- ボタンのカスタマイズ性が低い
- メモリカードが高い
- シャッター速度が足らない
このバッテリー問題は割と深刻。予備を持っていたほうがいい。
レフユーザーは常にカメラを基本つけっぱなしの人が多いです。三脚に据えて時がくるまでずっとつけっぱなしなんて人もいます。
それでも別にバッテリーたいして減りませんからね。
でもZ6はその高性能さと高解像度できれいな液晶のせいでバッテリーをどんどんくっていきます。
ミラーレスから始めた私は使わないときは癖ですぐに電源を切ります。
そんな私でもバッテリーなくなるの早くね?って驚くんですよ。
一日ぶっ通しの撮影は多分無理です。
せいぜいぶっ通しで持って5時間がいいとこという印象です。
あと追尾AFはバッテリー食いがちです。
これはかなりの欠点です。そして試作機感のある理由です。
とりあえずキヤノンに負けるな、ソニーに追いつけってな感じで作ったもののバッテリーはその要求に耐えられなかったのでしょう。
これがなければ最高のカメラに近づくし、一眼レフユーザーも満足するだろうと思う。
ボタンの話は最初のほうでしたけど、また言わせてもらいます。
ニコンのカメラはすべてそうなのかもしれませんが、
設計者から
"このボタンはこう使うんだよ"
って強制されているようです。ユーザーにボタンの機能選択の余地があんまりないです。
オリンパスはボタンに関してはユーザーに無条件降伏しているのですべていじれます。
ニコンはできないものはできません。なので困っちゃいます。
そして次にメモリカード。もうこれはいうまでもないですが高いです。32GBで1万以上します。この令和の時代に。
表をみたらわかるようにほかの多くの機種はSDカードなんですよね。
まぁでもバッファーとか対候性、安定性がカメラに優れているといわれたら仕方なく買うしかない(´;ω;`)
お次にシャッター速度。こいつは地味に痛い。オリンパスが最高1/32000という化け物なんです。それはわかりつつも、Z6の最高シャッタースピード1/8000では昼間に単焦点レンズの開放が使えません。
フルサイズといえばボケですが、意外と絞らざるを得ないことが多いです。なんかもったいなさがあります。
スペック比較(Z6、Z6Ⅱ、D610、D750。D780)
再掲にはなりますが
連射性能はなぜかミラーレスが圧倒。一方で撮影可能コマ数はレフ。あと、意外とよくみるとレフ機とのサイズ差ってあんまないんですよね。実物はだいぶ違うように見えるんですが。数mmの差が体積にはその3乗で差がでるからですかね?
お次にバッテリー込みの質量。レフ機より軽いですが、Z6ⅡはZ6より30g増えましたね。それでもレフとは150gの差があります。
なんですが、
Fマウントのレンズを使うにはFTZが必要で、こいつは質量135g
つまり
Z6+FTZ=675+135=810g
D750=840g
その差30g。
なおZ6はFTZぶん長くなり
だらしない見た目になる。このFTZのデザイン頑張ったんだろうけど、ちぐはぐですよね。
マウント側からFTZは一度すぼまり、Fマウントレンズは根元から徐々に太っていくのでこのありさま。一方でZのレンズだと
レンズからマウントまですぼまったり太ることもない。マウントのでかさを生かしている。
(まぁFTZにFマウントの50mmつけた長さとZ50mmの長さはおんなじくらいですが)
なのでFしか使わない場合、Zを使う恩恵は、ミラーレスであることと手ぶれ補正くらいになります。
未だにZのレンズは高いですし。
ミラーレス移行を迷っている一眼レフ勢の背中を押すと、
ミラーレスはピント面を拡大して撮影することや、ピーキングといってどこに今ピントがきてるか色で示してくれる機能がついていて、ピント関連は無敵。オールドレンズ遊びも捗る。
Z6ならマルチセレクターついててAFポイント変えるのも楽。
当たり前だけど今の露出がみえる。いつも適正露出しか使ってなかった人もMモードで思いのまま写真の明るさを変えられる。だから試し撮り不要。
ピクチャーコントロールで色味を変えて、その色が反映されたファインダーで写真を撮れる。
ミラーレス、いいと思いますよ!
まとめ
バッテリーが持たないのでレフユーザーはつらいかもしれないが、全体的にはいいカメラ。満点はあげないけど。
一応値段を比較できるリンク置いときます
最近はZ6もZ7も中古が安いですし、Z5もいいと思います