令和の時代にフィルムカメラをまた買いました。
"また"というのはこういうことです
このとき(OM-10)は露出とかピント合わせとか本当に大変でした。
ミラーレスはファインダーを見てれば撮れる写真が完璧にわかります。
ですが、一眼レフってのはファインダーを見ても、どんな風に写真が撮れるのかわかりません。
しっかり露出を考えないといけません。(一眼レフユーザーにしてみれば当たり前のことですがね)
ミラーレスは便利過ぎるのです。
それはさておきF80のここがすごい
・フィルムで写真を撮れる!
・最近のFマウントレンズがすべて使える。しかもAFも
・最近のカメラとなんら変わらない操作性と性能
・値段がタダ同然!!!!!!!!!!
ちなみにF80にはF80SとF80Dがあって、F80Sは撮影時のシャッター速度やF値をフィルムに記載することができます。違いはそれだけ。どっちを買ってもいいと思います。
外観
顔つきはZより断然好きですし、結構コンパクトです。巷ではプラカメ(後述)と言われていますが、まったく気になりません。それほど重厚感や圧迫感がないので気軽に撮影できます。
F80、これがこのカメラの名前です。
Z6にFマウントレンズつけるよりかっこいいですね。
中古なのでさすがにグリップは汚れ気味。べたつきはありません。
グリップの加水分解によるべたつきは、アルコールを含んだウェットティッシュでそうにかなるらしいので、神経質にならなくていいかなと思います。
電源OFFのとき、右肩のディスプレイはこんな感じ。
[18]というのは今何枚目のフィルムかということを示します。詳しいことは後でいいます。
電源を入れると
もう完全に最近の一眼レフと何ら変わりません。
左上の180がシャッター速度、右がF値、下部中央がAF点です。普通に使えてしまいます。
モードはM、S、P、Aと最近のカメラと変わりません。
単射、連射、セルフタイマーなどの選択もできます。
F80はもともと中級機だったので、ボタンを変更する際はロックを外す必要があります。
左の窓枠からフィルムを確認できます。中央のディスプレイはフィルムに記録される日付を示します。そばのボタンはいろいろ機能があります。それも後ほど説明します。
右の十字キーは主にAF枠の移動に使います。
フィルムカメラとは思えないくらいボタンも現代的です。
ファインダーを覗いてみましょう。
ちなみにファインダー視野率と倍率は以下の通り
ファインダー倍率はなんとD850と同じ0.75倍!中級機なのに贅沢です。
簡単に言うと、とても見やすいファインダーということです。
ちなみにバッテリーは電池式です。生産はJAPANではなくTHAILANDですね。
スペック
本当に使い物になるか気になると思うのでくわしく説明します。
https://www.nikon-image.com/support/manual/slr/F80_Jp_07.pdf
↑ニコンのカタログのPDFがこちらです。これを元に説明します。
まずボタン
必要十分ですね。
特筆すべきスペックは
- 最近のニコンのカメラで使えるFマウントレンズが全部使える
- FマウントレンズがすべてAFまで使用可能
- フラッシュ内蔵
- シャッター速度は30~1/4000
- フィルムの自動装填
- フィルムは自動で巻き上げ
- フィルムの感度を自動で露出に反映
- 電源は3Vリチウム電池(CR123AまたはDL123Aを二本)
ざっとこんなとこかな。
本当に使えるカメラである。
詳しくはニコンのカタログ見てください。
スペックをもっとわかりやすく説明するとこんな感じ
フィルムをセットするだけと自動で一枚目がいつでも取れるようにしてくれて、一枚撮ると自動で次のフィルムが撮れるように巻き上げてくれる。もちろん露出のメーターがついていて、AFも使えて、最近のレンズが使えるって感じ。
繰り返すようにまじで最近のレフ機となんらかわらん。
使用したフィルムについて
今回はベルビア100(RVP100)で撮りました。リバーサルフィルム、ポジフィルムなどと呼ばれていて、
このように現像の終わったフィルムはこのように
撮影結果がそのまま記録されます。
なので人によっては宝石なんて言ったりします。
フィルムにはモノクロとカラーがあり、カラーにはポジフィルムとネガフィルムの二種類があります。
ポジとは英語でpositive、つまりプラスを意味し、ネガとはnegative、つまりマイナスを意味します。
これは現像後のフィルムが撮影結果と一致するからプラス、逆の色となっているからマイナスだそうです。
先ほど言った通り、ポジフィルムはリバーサルフィルムともいわれていて、それは現像時に反転現像ということを行うからだそうです。
ポジフィルムはラチュードが狭く値段が高いが、先鋭的な鮮やかさと解像度から人気があります。
要は高くて露出が難しいが、イイ感じに撮れる
という理解で全然問題がありません。
一応詳しく説明すると、ラチュードはデジカメでいうダイナミックレンジというやつで、明るいところから暗いところまでのなだらかさです。
ポジフィルムはネガフィルムと比べて明部と暗部がなだらかではなく、すぐに白飛び、黒潰れします。
なので初めてのフィルムとしては難しいと言われています。
しかし、みなさんの思い描くフィルムっていうのはだいたいポジフィルムだと思います。
えーーそんな撮るの難しくて高いフィルム使うの怖いよ!でもそれで撮りたいよ!
って人に朗報なのがこのF80。
F80は最近のカメラと変わらない正確な露出を得られる
しかも
操作は最近の一眼レフとなんら変わらず
ということで人生二回目のフィルムでいきなりリバーサルフィルムで撮ってやりましたよ。
で、難しい難しいと言われるポジフィルムですが
結局露出は一度も失敗しませんでした
やっぱニコンすごいっすわ。当時10万した中級機だけあってお手軽楽ちんでした。
F80ならポジフィルムも怖くない
ちなみに、使ったベルビア100というポジフィルムはこんなやつです
ベルビア100の100はISO100という意味です。
日本製です。
ベルビア100の別名がRVP100で、そのしたの135というのは35mmフィルムであることを示します。
36枚撮れます。まぁ実際は37枚くらい撮れましたが。
箱がかっこよくて好きです。
F80の実際の使い方
まず
F80の底面の
電池ぶたをあけてCR123Aを二本つっこみましょう。
この電池、意外と売ってないのでフィルムを買うついでに買うといいです。大きい家電量販店なら手に入ると思いますが、百均などには売っていないちょっとレアな電池です。
量販店はあったとしてもマイナーさゆえに滅茶苦茶古いものかもしれないのでネットでの購入をお勧めします。そのほうが安いです。近所の量販店は二個で4000円でした。ボッタクルガ過ぎですw
電池を入れたらフィルムを入れずに動作を確認しましょう。
中古品なので怪しいです。
私、このとき、液晶に
こんな感じの
Err=エラーがでていてシャッターも切れず、AFもできずにかなり焦りました。
しかし日付を設定したら治りました。設定方法は
https://www.nikon-image.com/support/manual/slr/F80_Jp_07.pdf
取説の92ページに書いてあります。
次にフィルムのセット方法ですが、動画を見るのがはやいです
カメラ左端の爪を操作して蓋を開けます
フィルムを取り出し、フィルムの絵柄と逆向きにし、カメラについている突起にフィルムの頭のような部分を刺します。
これちゃんと固定されていないと、一枚撮った瞬間に全部巻き戻されます。まじで注意。
次にフィルムのロールからゆっくりフィルムを引き抜き
フィルムの先端をこの赤い部分まで引き抜く。
そしてフィルムがピント張った状態で蓋を閉める。
あとは勝手にカメラがフィルムを巻いてくれます。らくちん。
右肩の液晶に[1]という表示があれば問題ありません。
次にすべて撮り終わったときですが、自動でフィルムが巻き戻されます。
なので撮影後4秒以上ウィーーーーーンという音がするはずです。
それがしたらフィルムをカメラから取り出して、白いフィルムケースに入れて保存しておきましょう。
お次にベルビア100の作例
作例
フィルムをただライトに背にただ撮影したらこんな感じ
多少はフィルムっぽいけど意外とデジカメと変わらん?と思いました。
これを本気でデジタルカメラで取り込むとこんな感じ
いやぁー最近のカメラで撮る写真とはまったく違った趣がありますねぇ
他には
フィルムにもしっかりと解像感があります。このデジタルじゃ再現できなそうな何とも言えない感じ堪りません!
ちなみにZ6で同じレンズを使って撮影したのがこちら。
Z6のほうは傾きがひどかったんで少しトリミングしてます。でもレタッチはしていません。
フィルム写真と比べるとなんともありきたりというかなんというか(笑)
いやぁーフィルム写真は見ている人を引き付ける、吸い込まれるような圧の強さがあります。
似せてみようと頑張りますが、、、
難しいですねw
ちなみにRaw TherapeeのフィルムシミュレーションのVelviaはこんな感じ
Fujifilmのフィルムシミュレーションの"ベルビア"のフィルムシミュレーションです(ややこしい)
こっちがRaw TherapeeのフィルムシミュレーションのVelvia100
こう見ると違いが分かりにくいですね。
やっぱりフィルム写真を似せた"フィルムシミュレーション"はニセモノですね。
フィルムで撮るからフィルム写真はやっぱイイんですよ。
F80がどこで買えるか
40年前のカメラなので基本中古です。
運がよければアマゾンにはあるかもしれません。ヤフーや楽天にはだいたいあります。なので見てみてください。
自分の場合はリスクではありますが、ヤフオクで2000円で買いました。
でもヤフオクは一歩間違えればゴミを掴まされるので覚悟してください。
あと、F80を買ったら電池も絶対買ってください
F80は二個のCR123Aが必要です!!!!ネットのほうが安いのでお忘れなく。
アマゾンで買う場合、送料無料にするためにフィルムも買いましょう!
代表的なフィルムのリンク載せておきます。値段が最近じわじわと上がっているので早くキープすることを推奨します。
今回使用したのがVelvia100というフィルムです。
Velvia100よりお高いですが、これこそフィルムっていう写真が撮れるのがVelvia50です。
ネガフィルムではありますが、値段が最も安いので初めの一本、カメラの試写に使ってもイイと思います。ポジフィルムは2倍も高いので。
最後に
なかなか敷居の高いフィルムですが、F80なら大丈夫!
一眼レフとなんら変わらない操作感、ボタン、質感と使えるカメラです。
レンズは最近のFマウントカメラで使えるやつなら全部使えます。
なのでニコンユーザーならサブ機として使えます!
実際自分はZ6のサブ機として使っています。
左がZ6で右がF80なんですけど、このサイズ感なんです。
フィルムカメラのほうがぶっちゃけミラーレスよりコンパクトです。
かさばらず、重くないのでまじで助かります。
では、よい買い物を!!