オリンパスのボディキャップレンズは実に面白い。確かに描写は前回紹介した通り解像度は中央以外は取るに足らない。しかし独特の色味が非常に面白い。
"レンズなんてどれも一緒でしょ"って思っている人ほど使って欲しい。安いし小さい。ただ趣味として味を楽しむならよいが、解像度や明瞭な感じが欲しい人にはお勧めはできない。
その証拠をお見せしよう
同じ画角15mmで撮り比べてみました。ストレート現像ですので撮ったままの写真です。どっちが好きでしょうか?
12-40mmProは見比べてみるとハッとさせられるようなほどきれいな青味とクリアで非常に高い解像度をたたき出しています。見ていて心がすっきりします。
一方ボディキャップはマゼンタがかっていますね。色見からこってりした印象を受けます。昔のカメラで撮ったかのようですよね。独特の雰囲気を放っています。
こんな癖のあるレンズはマイクロフォーサーズには少ないように思います。確かにパナライカもいい味を出していますが雑味はありません。
言い方が悪いですがこのレンズには雑味があり、それが味なのです。正直オールドレンズのF8よりも断然味があります。なんやかんやオールドレンズも昔は時代の先端をいくれんずだったので絞れば現代のレンズに匹敵(場合によっては超越)します。
拡大しても使える描写を持っています。
ボディキャップレンズはトリミングはおすすめできません。中央はなかなかの解像度ですが。それらは前回の記事をご覧くださいまし
このレンズと相性がいいとおもっているのがモノクロです。正確にはモノクローム。なんというか古臭い描写をする上にシャドーがつぶれがちなのでひょっとしたらいい感じかもと思い、初めてのモノクロ撮影を始めるきっかけになりました。
ちなみにE-M1 MarkⅡはモノクロームとアートフィルターのラフモノクロがあります。
ラフモノクロはこんな感じにノイズ処理がされます。なお周辺光量落ちはボディキャップレンズのせいです。もうちょっと上にして撮ればよかったかなぁ。
ラフモノクロもいいんだけどちょっとやりすぎなときもあってやっぱ観ていて落ち着くのはモノトーンかなぁなんて思う。
で、モノクロームの設定はいろいろいじれて、まずコントラスト+2、シャープ+1にしてメリハリをつけて、階調は影を強調して重くするときはローキー、普通にしたいときは標準を使うといいと思っている。
そしてここからが大事でフツーのモノトーンだとあんまし重い雰囲気がでない。個人的にパナソニックのL.モノクロームをめざしていて、あのシャドーの質感のよさとコントラストを表現するのは正直できませんでしたが、シャドーの重さを重視するとトーンカーブをシャドー-4、ハイライト+1とするといい感じになります。それをカスタム2に登録しています。モードはM(ローキーになりすぎても修正できるようにするため)、jpeg、単写にしてます。
その設定での作例は
なおこの写真と同じ場所を普通のモードで撮ると
こんな感じ。
正直どっちも良いと思うけど15mm(換算30mm)は画角が広いために普通に目の前のものを撮ると主題に欠けるというかなんというかパッとしない。それを防ぐためにはモノクロームは有効だと思う。
とにかく思うのはこのレンズは安いから試しに買ってみる価値がある。F8固定だからボケないんだけど、そういうボケ至上主義みたいなのをお休みして色味や今じゃなかなかない解像感を楽しめばいいと思う。
中央部はしっかり写るしポケットに入るサイズだしよい。
このハクバのポーチがE-M1にぴったりで気に入っていて、チャックのところにレンズキャップをしまうところがあってここにいつもボディキャップレンズをしまっている。
だからいざ広角が欲しいときにはサッとだせるようにしている。これが以外と便利なのだ。
レンズキャップはトイレンズとしても楽しめるが、緊急用にもなるのだ。見かけがチープだが値段を考慮すれば凄いレンズだしオリンパスの技術者もおもしろいことをしたものだと感心する。
いまはもう終売のようだけど中古や売れ残りの在庫を値段交渉すれば2500円くらいにはしてくれる。
たしかビックカメラで2500円くらいで新品で購入したきがする。
おすすめなので欲しいレンズなくなったり新しい変化が欲しい人は買ってみてください